中古マンションの選び方
今回のコラムは「中古マンションの選び方」について取り上げます。
新築マンションよりも価格が安い、入居までの期間が短い、室内の日当たりや眺めなどが実物住戸で確認できる……などのメリットから、中古マンションを選ぶ方が増えてきています。ですが、中古マンションといっても、その築年数や価格がさまざま。何を基準に選んでいいのか分からない方もいるでしょう。
そこで、中古マンションを選ぶ際に気を付けたいポイントをご紹介します。
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まず3つの条件(予算、場所、広さ)を決める
◆予算
購入時には住宅ローンを組むのが一般的で、ローンの返済期間は20年~35年間です。具体的な数値としては、無理なく返済できるように、毎年の返済額は手取り年収(税金や社会保険をひいた年収)の25%までに抑えましょう。
年収の30%~40%まで返済に回すローンを組める場合もありますが、借り過ぎると返済額が大きくなり、家計を圧迫しかねません。ローンの借入額は、食費や光熱費など必要な生活費から逆算して割り出し、無理なく返済に回せる金額を確かめましょう。
また、中古マンションは築年数が浅いほど簡単なリフォームで済みますが、トイレや浴室など水廻り設備を取り替えたり、内装を大幅に変えたりするリノベーションともなると、かなりの額の費用が必要になります。そのような内装にかける費用も、予算として考慮しておきましょう。
◆場所
予算の次に決めるのは場所(立地)です。
住みたい場所は、職住近接を優先する、安心して子育てできる住環境を優先するなど、家族構成やライフスタイルによりさまざまです。住みやすさ・資産価値・家族構成など、総合的な視点から判断する必要があります。全ての項目を満たす理想の場所に出会えることは、さすがにハードルが高いので、こだわりの優先順位を予め決めておきましょう。
また、周辺環境と併せて確かめておきたいのが災害リスクです。災害リスクは、自治体のハザードマップで確認できます。万一の場合の避難場所への距離も考慮しつつ、警戒区域を避ける方向で探すようにしましょう。
◆広さ
広さも、中古マンションを選ぶ際のポイントのひとつです。
子育て世帯や子どもが増える可能性のある世帯は、部屋数が多い方がよく、3LDKであれば、子ども部屋を用意できます。
3LDKは、1LDKや2LDKと比べると価格が高くなる傾向があります。その分、駅からの徒歩距離を延ばす、低層階を選ぶ、都心ではなく郊外を選ぶなど、通勤・通学に差しさわりがない範囲で、条件を緩和してみましょう。
一人暮らしの場合は、1LDKか1Kの間取りが多いと思われますが、広さと同時に、利便性と資産価値が重視されます。駅近立地や利便性のよい立地にある1LDKや1Kなら、買い換えなどにより手放す際、売買しやすい傾向にあります。
周辺環境はここをチェック
電車に乗る機会が多い方は、駅への距離、駅へ徒歩圏かバス利用か。バス便の場合、利用者数が少ないと、将来的に減便や路線廃止の対象にならないか。
スーパーマーケットやドラッグストアなど、日常生活に欠かせない買物施設が近くにあるかどうか。さらに医療施設や金融施設の有無、夜間の治安など、生活する上で不可欠な項目は調べておきましょう。
また、最寄り駅周辺や近隣の商業施設で、将来、開発事業が計画されていないかを知っておくといいでしょう。開発事業が実施されると、将来的に利便性が良くなることが期待できます。生活関連施設が整っていて、駅に近い立地であれば、資産価値は下がりにくいです。
築年数での選び方のポイント
建物の耐震性
耐震基準が、ひとつの目安になります。というのは、築年数で耐震性がある程度判断できるからです。
1981年以前の物件は旧耐震基準、1981年以降の物件は新耐震基準(震度6強~7程度の地震で倒壊しない)で建てられています。
ちなみに、築年数が経過していても、新耐震基準を満たすように追加で耐震補強を施している、建築当時の最新技術が採用されているなど、地震に強い建物もあります。その点は、各物件の資料から、よく確かめることが大切です。
◆築10年以内の中古マンション
築年数が浅いほど、建物の劣化が少なく、耐震性も問題ないでしょう。内装もきれいなので、リフォームやリノベーションをする必要がありません。
◆築40年以内の中古マンション
外観も内装も年季が入っていますが、気にならない方は狙い目です。既にリフォームやリノベーションされている物件もあり、内装がきれいな場合もあります。
築年数が経っている場合、築10年~15年の間に大規模修繕を行っているかどうかも重要なポイントです。築30年以上経過している中古マンションなら、最低でも2回は大規模修繕を行っているはずで、されていない場合は注意しましょう。
◆築40年以上の中古マンション
築年数が経っているために、立地がよくても価格が安いケースがあります。フルリフォームをしている物件も多くあります。但し、築40年以上の中古マンションは、現在の耐震基準を満たしていない可能性があるので、必ず確認が必要です。
耐震補強の有無だけでなく、以前は保温断熱材として使用され、1975年に原則禁止となったアスベストが使われていないかどうか、不動産会社に確認しましょう。
管理
「マンションは管理を買え」 という言葉もあるくらい、「管理」が行き届いているマンションは、その分資産価値が保たれます。
マンションの管理は、所有者達で構成される管理組合が対応しています。実際の管理業務は、委託を受けた管理会社が担っている場合がほとんどです。
買いたい物件を絞り込んだ後、実際に内覧をする際には、住戸内だけでなく、エントランスや共用廊下・駐輪場・ゴミ置き場などの共用部分も見学しましょう。共用部分の清掃の良し悪しは、日々の管理業務の現れです。
管理形態は、管理員の勤務形態が主にチェックすべき点ですが、実にさまざまです。大規模物件なら、管理員が常駐しているケースもあります。一般的なマンションでは、夜間に管理員が不在となる日勤形態、小規模物件の場合、週に3日~5日の勤務形態としているケースもあります。
業務を担っている管理会社をはじめ、管理組合の運営状況や長期修繕計画の内容、大規模修繕工事の定期的なメンテナンス履歴などは事前に書類で確認できるので、見ておくといいでしょう。
住戸内見学
ある程度買いたい物件が絞り込めると、いよいよ住戸内見学に進みます。
内見時では、間取り、採光や通風性、キッチンやバスルームなどの水廻り、バルコニーなど全てを見学します。
上下階、隣り合う住戸からの生活音の伝わり具合、できれば窓を開放した時の外部からの音も確認しておきたいです。既に生活している居住者から情報が得られる点は、メリットと言えます。環境系の問題は、住んでからでは解消できないことがほとんどなので、事前のチェックは大切です。
内見時には、筆記用具やメモ帳に加え、カメラやメジャー、方位を確認するための方位磁石があると便利です。
最後に
中古マンションを選ぶ際に、仲介業務を得意とする不動産会社に物件探しを依頼すると、スピーディに進むでしょう。不動産会社では、一般の不動産情報サイトには紹介されていない、限定の物件情報を持っていることがあります。日住サービスは信頼できる仲介パートナーとして、売りたい人・買いたい人のニーズにしっかりと応えてくれる不動産会社です。中古マンションの購入などをお考えの際は、いつでもお気軽にご相談ください。
株式会社日住サービス
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