お庭や玄関前の樹木と共に、心豊かに暮らしたい。

庭木の選び方

お庭がいつも緑に包まれている家、季節により樹木の景観が移りかわる家など、植え込まれている庭木によって、家も様々な表情を見せてくれます。

緑がもたらしてくれる爽快感をずっと我が家で感じたいから、庭木を大切に育てたい。

樹木の大きなくくりである常緑樹と落葉樹の違いは大体わかるけど…。

庭木にはどちらの樹木が適しているの? その理由は? 庭木のお手入れって大変そうだけど…などなど、庭木についてあれこれをご紹介しましょう。

 

庭木に向くといわれる常緑樹の特徴は?

常緑樹

常緑樹は冬に葉を落とさず、一年を通して緑の葉を茂らせている木です。

南の暖かい地域の植物で、比較的暑さや乾燥に強い木。葉が厚めで重厚感のある木が多く、植栽する場所によっては目隠しとして使うことも可能です。

落葉しないといっても、1年~数年で落葉し、少しずつ新しい葉と生え変わりながら成長していきます。常緑樹の落ち葉は木の根元に腐らずに堆積します。

常緑樹のメリット

①一度に落葉しないので掃除が楽

②いつも葉があるので目隠しとしても好適

③暑さや乾燥に強い樹種が多い

④比較的ゆっくりと成長する

常緑樹のデメリット

①葉色が濃く、また厚みがあり重い印象

②下草に日が当たらず下草が育ちにくい

③寒さにやや弱い

代表的な常緑樹はシラカシ、シマトネリコ、コニファーなどがあります。

クチナシ、ジンチョウゲ、キンモクセイなど花の香によって季節を感じさせる樹木、ヤマモモ、オリーブ、レモンなど実をつける樹木もあります。

オリーブは明るい南欧のイメージがあり、玄関前のシンボルツリーとして植栽されることもあります。

 

では、落ち葉の掃除がたいへんと言われる落葉樹の特徴は?

落葉樹

落葉樹は秋から冬にかけて、すべての葉を落とし、春に新芽を出す木です。

落葉樹はもともと冬に寒くなる地域の植物で、暑さや乾燥に弱い木。葉の色や枝ぶりが柔らかな印象のものが多く、庭木にする場合は、庭全体を包み込むような雰囲気や1本で存在感を演出したい時などに使います。

春には新緑、夏には深緑が作り出す木陰、秋には紅葉と季節を感じさせてくれるのが魅力です。

落葉樹のメリット

①新芽から落葉まで季節の移ろいが身近で感じられる

②美しい花を咲かせる樹種が多い

③下草に日が当たり下草が育つことで自然感が出る

落葉樹のデメリット

①冬の彩りがなくなる

②落葉するので掃除の手間が増える

③夏の暑さや乾燥に弱い

代表的な落葉樹はアオダモ、イロハモミジ、ソヨゴ、ハンノキ、エゴノキなどがあります。

 

庭木に向くのは常緑樹だけ? 落葉樹は不向きなの?

常緑樹

丈夫で成長が穏やかで、手をかけなくても木が大きくなり、落ち葉が少ないこと。庭木には、基本的に冬になっても葉を落とさず、お手入れが楽な常緑樹がおすすめです。

寒さに強いもの、病気に強いもの、虫がつきにくいもの、背があまり高くならない樹種を選べば、管理の手間が少なくてすむでしょう。

しかし、落葉するものの、落ち葉の掃除がしやすい場所であれば、秋に美しく紅葉し、季節の移ろいを感じさせてくれる落葉樹も庭木として採り入れたいもの。

玄関や玄関サイドの花壇、庭など植栽スペースによって常緑樹、落葉樹を単体で植える、それぞれ組み合わせて植えるなどすれば、四季の彩りを楽しむこともできるでしょう。

例えば、落葉樹の中では維持がとても簡単なアオダモ、毛虫の害を受けにくいソヨゴなどは玄関のシンボルツリーとしても使われます。

 

常緑樹だったら、ほったらかしでいいの?

庭木の選び方

庭木に向くという常緑樹といえども、メンテナンスが全く不要というわけではありません。

いくらお手入れが楽といっても、樹木は勝手に育つものではなく、水やり、肥料の調整、剪定などはある程度必要。全くお手入れが不要な庭木は、ほぼないといってもいいでしょう。

水やりは、季節により少しずつ異なります。

成長のために活動が活発になっている春、秋は晴天が続くようであれば、1日~2日おきに。夏は暑さと乾燥で植物も疲れやすいため、早朝または夕方に行います。冬は昼間に。冬の時期は植物も休眠状態となるために、植え替えにも適しています。

余分な枝や葉を切り落として樹形を美しく整えることが剪定ですが、常緑樹なら6月頃と10月頃、落葉樹は12月~2月頃。忌み枝(不要な枝)や直径5cm以上になった枝を切り落とし、樹形を整えます。

日本庭園のように美しく仕上げるなら、プロに依頼が必要ですが、費用を抑えたい、剪定をやってみよう、というのであれば、最低限の剪定道具を揃えてご自身で剪定にチャレンジしてみるのもいいでしょう。

 

庭木でゾーニング、遊び心を採り入れて草抜きの手間を省こう

メンテナンス

土がある場所には、ある程度の雑草が生えます。

雑草の草刈りが大変と思われる方は、少し視点を変えて、庭をテーマごとにゾーニングしてみるのはいかがでしょう。

庭全体を『景観』、『収穫』、『寛ぐ』など庭木で何を楽しむスペースにするかを決めます。

植物が生えてほしくない場所に人工芝や砂利を敷くなど防草対策をしておけば、メンテナンスがうんと楽になるでしょう。

 

おわりに

玄関まわりの植栽スペース、庭、花壇…。

木々や草花が暮らしに与えてくれるもの。

リフレッシュ感や清々しい爽快感。

緑をたたえる木々や季節を告げる花を咲かせる木、中低木、可愛らしい花々に囲まれた住まいは、四季の移ろいを暮らしの中で感じることができます。

生きている植物を大切に育てることは、温かみのある心や、豊かな五感を育んでくれることでしょう。
株式会社日住サービス

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