マンションでペットと共に憩いの暮らし

2022.09.30マンション
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ペット飼育可

かつては、マンションではペットが飼えないもの、とされていました。しかし最近は、細則など条件付きではあるものの、「ペット飼育可」というマンションが見られるようになってきました。「ペット飼育可」とするマンションの細則は、具体的にどのような内容が多いのでしょうか。 またマンションで飼いやすいペットの種類や、それぞれのペットを飼育する際の注意点などについてみていきましょう。

 

まず、大きさ、数、重さの制限があります

飼えるペットの一例

マンションで飼育できるペットの条件は、

①広くない場所で飼育できる

②他の住民の迷惑にならない(大きな鳴き声を出さない、臭いを出さない)

ことが前提です。限られた住空間で飼育できるものの中で、小さい部類として挙げられるのは、観賞用魚類、観賞用の小鳥、げっ歯類など。大きい部類で挙げられるのは、犬や猫でしょう。

飼育細則で決められている主な項目は、「犬や猫を飼育する」ことを前提としているものが多いです。

飼育できる動物の頭羽数は、一つの専有部分につき2頭羽までがほとんど。犬、猫の場合は体長(胸骨から尾骨まで)が50センチ以内、体重が約10キロ以内のものなど(盲導犬や介助犬は除きます)。 観賞用の小鳥や、熱帯魚など観賞用魚類、うさぎ、ハムスターなど小動物の飼育については、別途定めている場合が多いようです。また、飼育禁止動物を別表として定めるケースもあります(危険動物・猛獣及び猛禽類・毒を持つ動物を特定)。

 

共用部での、他の居住者へのエチケットを守りましょう

ペット規約

主に犬ですが、ペットを連れて外出する際の留意点は、ペットを抱いて移動すること、または、ケージに入れて連れ出すこと。たとえ、しっかり躾されていて吠えない犬でも、苦手な人にとっては足元に犬がいるだけでも困惑するもの。また、共用廊下などで万一、粗相をしてしまっては処理が大変です。

建設当初はペット飼育不可で、途中から飼育可に変わったマンションなどでは、ペット連れでのエレベーター利用を禁止している物件もあります。また、近年のペット飼育可マンションであれば、ペット対応エレベーターを装備している場合もあります。これは、エレベーター内のペット同乗ボタンを押すと、「エレベーター内にペットがいるサイン」が各階のエレベーター乗場に表示されるので、ペットと同乗したくない時は避けることができる、という仕組みです。

 

バルコニーや専用庭にペットを出してはいけません

ペット規約

ペットをバルコニーや専用庭に出すことを禁止しているマンションもあります。そのような場合、専用庭をペットの食事場所にしたり、ブラッシングなどの世話を行ったりすることが難しいことも。

ですから、広い専用庭やルーフバルコニーにペットハウスを置き、犬が元気に遊んでいるシーンは、マンションでは実現が難しい可能性があるので注意しましょう。

これらの細則は、他の住民の迷惑にならない(鳴き声を出さない、臭いを出さない)ことを考え合わせると、納得できる項目でしょう。

 

予防接種や健康診断を義務化しているマンションもあります

ペット規約

犬の飼い主としての大切な義務のひとつ、「狂犬病予防法で定められた予防注射を毎年必ず受けること」という記載も見かけます。中には、「犬・猫を飼育する場合には、1年に1回、健康診断を受けること」と定めているマンションもあります。

飼育届出を提出。飼育許可を得ることが必要なマンションも。

多くのマンションでは、入居前や飼育前に管理組合などへ「ペット飼育届出」(ペットの種類・写真・去勢避妊措置の有無・予防接種の有無などを記載)を提出します。

飼育に許可制をとっているマンションでは、管理組合の理事長に書類を提出し、事前に規約に反していないかなどの審査を経て、許可が得られた場合にペットが飼えるという流れになっています。

許可制の場合で、中には「住戸の上下左右に同意書を書いてもらうこと」と定め、他の住人の許可を取る必要があるマンションもあります。したがって入居前に、そのマンションではどのようにして飼育の許可を出すのかを、調べておくことも大切です。

 

では、マンションで飼いやすいペットを紹介しましょう

飼えるペットの一例

代表格は何といっても「犬」。

飼育するには、ケージやトイレ用のペットシートなど基本的な生活備品に加えて、定期的なワクチンの予防接種が必要です。病気やケガで動物病院に掛かった際、動物病院では保険がきかず自費治療となるために、ペット保険に加入している飼い主も少なくありません。

もう一つの代表格が「猫」。

猫はトイレ以外の躾が難しく、爪とぎや奔放な性格など、マンションでの飼育は難易度が高めです。

壁や家具の傷防止に、専用の爪とぎの設置を。家具や壁には保護シートなどを使用して、傷や破損の防止を。玄関や窓、ベランダから脱走してしまわないよう、パーテーションやフェンスなどを設置して脱走防止対策を。

猫は高い場所に登るのが大好き。部屋の中には、高低差のある空間を作る、キャットタワーを置くなどしてあげましょう。

また、猫は縄張り意識の強い動物で、自分の縄張りを守るための見張りをする習性があります。猫がいつでも過ごせる場所として、窓辺のスペースを開けておいてあげましょう。

 

ケージで飼える、ハムスターやうさぎ

飼えるペットの一例

「ハムスター」は直接コミュニケーションが取れ、見ているだけでも楽しめます。

飼育には、床材を敷いたケージを利用します。ハムスター用のトイレグッズでオシッコの場所は覚えますが、ウンチは色々な所でして、溜まってしまいます。飲み水やフード、浴び砂の交換はもちろん、トイレや床材の入替えなど定期的にお掃除をして、ケージ内が不衛生にならないようにしてあげましょう。

ハムスターはオス・メスをつがいで飼育すると、瞬く間に増えます。親子、兄弟姉妹を問わず繁殖するため、オス・メスの区別は必ず付けられるようにしておきましょう。

鳴かず、散歩の必要もなく、室内で飼いやすい「うさぎ」も人気が高いペットです。

うさぎは物覚えが良く、エサの時間やトイレの場所、自分の名前も覚えますが、トイレを覚えるのはオシッコだけで、ウンチを決まった場所でするのはまれ。オシッコなどのニオイは強烈なので、部屋に臭いが染みこまないよう、トイレシートや消臭剤などを活用するようにしましょう。

うさぎもケージ内で過ごす時間が多いので、ケージはいつも清潔な環境にしてあげることが必要です。また、運動不足防止のため、毎日部屋の中を歩かせる(へやんぽ)なども取り入れてあげましょう。

 

最後に

ペット飼育可

昨今、ペットを家族の一員として迎える人が増える中、ペット飼育可のマンションも増える傾向にあります。ペットを飼う人はマンションの規約細則を遵守し、飼育しない住民との間でトラブルが発生しないように心掛けることが大切です。

また、ペットにより飼育方法が異なるので、それぞれに合った方法で飼うようにし、マンションでもペットが心地よく暮らせるようにしてあげましょう。

 

 

タグ : マンション 購入 マンション管理 ペット飼育可 使用細則 管理規約
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