同じ収納率でも、片付くor片付かないの差はなぜ?
2022.10.14一戸建て家が片付かない……
収納を増やす?徹底的に断捨離する?
収納を増やせば、居住スペースは狭くなるし、モノを処分するにも限界があります。
一戸建て住宅の理想とされている収納率(※)は、12%~15%。
これを満たしているのに、モノが溢れている家もあれば、収納スペースが少ないのに、すっきり片付いている家もあります。
片付くor片付かないは、収納率だけによる、というわけではないようです。
今回は、「家が片付く収納」について考えます。
※収納率とは、住宅の総床面積に対する収納部分の面積の比率
生活や家事の動線上に収納があれば、家が片付く!
家が片付かない主な原因のひとつは、「片付けにくいから&片付けるのが面倒だから」。
例えば、上着の片付け。帰宅して→2階に上がって→寝室のクローゼットへ。急いで夕食の支度をしたい時など、2階に上がるのは面倒くさくて、ついリビングに脱ぎっぱなしに。
ここでもしも、玄関ホールやリビングなど、帰宅後の動線上にクローゼットがあれば、仕舞うのは簡単になりますよね。
つまり、最短距離に収納スペースがあれば、収納にかける労力が少ないため、さっと片付けることができるのです。収納の位置を、家族それぞれの生活や家事の習慣・動線に合うように工夫すれば、片づきやすく、暮らしやすい住まいになるはずなのです。
メリットいろいろ。生活動線に合わせた収納
① 玄関収納
玄関の近くにクローゼットやハンガーパイプがあれば、帰宅してすぐに、上着がかけられます。マスクや消毒液も、一緒に管理しておくことができます。靴のまま出入りできる土間収納を設ければ、ベビーカーや外遊びのおもちゃ、アウトドア用品などは、そのまま土間収納に置くだけで、片付けは完了。玄関はすっきり。
② リビング収納
帰宅すると、まずリビングに足が向かうもの。ランドセルやバッグ、上着やコート類を一時置きできる場所があれば、床やソファに置きっぱなしということがなくなります。また、子どもが小さいうちはリビングで遊ぶことが多いので、そばにおもちゃをしまう場所があると、すぐに片づけられるだけでなく、子どもに片づけの習慣が身に着くといったメリットも考えられます。
③ 和室の押入
リビングに隣接して設けられていることの多い和室。収納力たっぷりの押入があれば、「リビング収納」として活用できるので、リビングも片付きます。押入にハンガーパイプを設置すれば、服の収納にも使えます。
④ ファミリークローゼット
リビング近くや、廊下・洗面室から直接出入りできるなど、家族が使いやすい場所に、それぞれの衣服や共有の持ち物を1か所で管理する「ファミリークローゼット」があれば便利です。洗濯のあと、家族の衣類を各自の部屋に運ぶ手間も少なくて済みます。それぞれの個室にクローゼットを設ける必要がなくなるので、スペースの節約にもつながります。
⑤ 洗面室のリネン庫
衣類が入る大きめのリネン庫があれば、タオルだけでなく、下着やパジャマ・部屋着などを収納することができます。帰宅後に洗面室で手洗い→部屋着に着替え→脱いだ衣服を洗濯機に入れる、といったことが一つの動線上で行えます。入浴の際も、タオルや下着、パジャマがそばに収納されていると便利です。
収納のカタチを工夫して収納量アップ!
「理想的な収納率」を満たしていても片付かないのは、収納スペースを使い切れていないから……かもしれません。棚板やハンガーパイプが固定された収納は、デッドスペースを作りがちです。そのような収納を、しまうモノのサイズに合わせて棚板の高さが変えられる「可動式の棚」付きの収納に変えるだけでも、収納容量は増えます。
奥行きの深い物入も、奥に仕舞ったモノが取り出しにくいなどの理由で、使いこなせていないかもしれません。まず、頻繁に使うモノを手前に置くようにするなど、使う頻度に合った収納の仕方を工夫しましょう。それでも奥のスペースがうまく使えないなら、キャスター付きのラックを組み込むなど、ちょこっとカスタマイズしてみてはいかがでしょう。「出し入れしにくい」「見つからない」というようなストレスも軽減されますよ。
① 玄関収納
棚板の高さを調節できる可動式の棚にすれば、ブーツや長靴など丈の長いものと、子どもの靴など高さのないものを両方共、効率よく収納することができます。
② ファミリークローゼットやウォークインクローゼット
奥に長い形状だと、モノを見つけにくかったり、取り出しにくかったりする可能性があります。出入り口を2つ設けてウォークスルーにすれば、使いやすく、動線もスムーズになります。奥にあるモノを出し入れしやすくする工夫、それを考えるのが大事なポイントです。
③ パントリー
棚は可動式で、奥行きは30cm〜45cm程度にしておくと便利です。在庫を見渡せるので、買い過ぎや使い忘れ防止にもつながります。奥行きのあるパントリーなら、キャスター付きストレージを利用するのもおススメです。
最後に
家の中が片付かないのは、収納スペースが少ないからだけではありません。「①片付けの動線が短くて済む位置に収納を設ける ②デッドスペースを作らないようにして、既存の収納スペースを最大限に使い切る」こういったことで、解決できる場合があります。いつでもお客様をお招きできる、すっきりと片付いた我が家を目指しましょう!
株式会社日住サービス
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