立地条件の考え方~セカンドライフの場合、何がポイント?~一戸建ての場合

2023.01.15一戸建て
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定年以降世帯

定年後は自然豊かな地方でのんびり暮らしたい。

地方移住に憧れる人は少なくないようですが、いざ実行するとなると、ハードルは高そうです。実際、各機関が公表する「高齢者が住みやすい街」ランキングの上位には、東京や埼玉などの都会と、地方であっても県庁所在地などの主要都市が、名を連ねています。

こうした街の特徴を観察すれば、老後も暮らしやすい住環境が見えてきそうです。

今回は、子育てを終えた定年以降世帯の住まいの立地条件について考えます。

 

「子育て世帯」と「定年以降世帯」の考え方の違い

子育て世帯との相違点

定年を迎えた、あるいは定年を過ぎた世帯(世代)の通称として、ハッキリしたものはありません。そこで今回は、とりあえず「定年以降世帯(世代)」という表記の仕方で書き進めたいと思います。

子育て・現役世帯と定年以降世帯では、ライフスタイルが異なることが多いので、住まい選びで優先したい立地条件も違ってきます。どのように考えればよいか、見ていきましょう。

 

◆駅へのアクセスを気にしなくて良い?

交通利便性

現役世代と違って、定年以降世代は、「通勤しやすさ」にとらわれることなく住む場所を選ぶことができます。郊外に住んでも問題はないのかもしれません。とはいえその場合でも、電車やバスなど公共交通機関が利用しやすい方が良いでしょう。

元気で活動できる現在は、車で自由に出かけられたとしても、将来的に運転が難しくなるかもしれません。そして、やがて運転免許証を返納する日がやってきます。駅やバス停までの道に街灯があれば、なお安心です。

 

◆学校区を気にしなくて良い?

学校区

子育て世帯なら、小・中学校までの距離や通学路の安全性、学校の評判などの優先順位が高くなりますが、子育てを終えた世帯にとって、教育環境はそれほど気にしなくて良いかもしれません。

ただし、学校によっては、地域住民を巻き込んだ行事があったり、登下校時に地域ボランティアが見守り活動をしたりするなど、コミュニティの核になっている場合があります。地域の雰囲気や治安状態を知るための指標の一つになり得るという意味で、学校情報はチェックしておいた方が良いかもしれません。

 

◆公園は近くになくても良い?

公園

公園が身近にある物件は、子育て世帯に好まれる傾向があります。公園は、遊んだり、スポーツを楽しんだりできる子ども達の居場所。定年以降世代にとっても、散歩したり、体操したり、顔見知りとおしゃべりしたりできる憩いの場になります。

ただし、大勢の子どもで賑わう公園が至近距離にあると、騒音に感じてしまうかもしれません。幼稚園や小学校もあまり近くにあると、チャイムの音や声がストレスになるかもしれません。どの程度の負担に感じるかには、個人差もあります。実際に現地で確かめることが大切そうです。

 

◆大型買物施設は要らない?

買い物

共働きなら、休日にまとめ買いができる「大型買物施設」が身近にあると便利です。子どもが巣立った定年以降世帯は、買物需要が小さくなることが多く、まとめ買いの必要がなくなるかもしれません。

大型買物施設は、必要なものを一度に買い揃えることができるなどメリットもありますが、車や自転車でしか行けないなら、将来的に利用しづらくなるかもしれません。もっと手軽で利用しやすい徒歩圏に、スーパーや商店街、コンビニなどがあれば安心と思われます。

 

定年以降世帯ならではのポイント

老化

定年以降世帯は、さらに年を重ねて身体機能が衰えた場合に備えて、住まいの立地条件を検討した方が安心です。具体的に、どのようなことに注意すれば良いか見ていきましょう。

 

◆福祉・医療サービスへのアクセス

福祉サービス

高齢になると、若い世代に比べてケガや疾患のリスクが高くなります。

体調が悪くなったときや、ケガをしたときなどにすぐ受診できるよう、近隣に医療機関があれば安心です。紹介状が必要な大病院よりも、すぐ受診できたり、かかりつけ医にしたりしやすい診療所やクリニックが充実している方が、利便性は高いかもしれません。

また、加齢で体に不調が出てきた場合に備え、デイサービスセンターや各種介護支援事業所などが比較的身近にあるかどうかも、チェックしておいた方が良いでしょう。医療・福祉サービスについては、自治体によって制度に違いがありますので、手厚い支援が受けられる街を探すのもひとつの方法です。

 

◆生活コストの負担

年金生活

 

定年退職を迎え、セカンドライフを楽しもうとする人の多くは、国から支給される年金や貯蓄で生活を営むことになります。いくら近所にスーパーがあっても、そこが高額商品を中心に扱っていれば、利用しにくくなるかもしれません。

食料品や日用品にかかる費用は毎月発生するものなので、積み重なれば差は大きくなります。収入によっては、リーズナブルな価格のお店が比較的近くで揃うような、生活コストの負担が少ない街を選んだ方が良いかもしれません。

 

◆坂道、階段の多い道

坂道

徒歩で買い物に出掛けたり、周辺を散歩したりする場合、急な坂道や階段があると体に負担になるかもしれません。

また、自宅と前面道路との間に高低差があると、転倒などのリスクが増える可能性も。敷地にスロープを設けられるゆとりがあれば良いでしょう。駐車スペースにもゆとりがあれば、乗り降りしやすくなります。

 

最後に

セカンドライフに向けて

子育て・現役世代が重視する交通や買物の利便性は、セカンドライフでも優先したいポイントです。それに加えて、医療や福祉サービスへアクセスしやすいかどうかも確認して、住む場所を選ぶようにすれば、より安心・快適なセカンドライフが送れるかもしれません。とは言え、いわゆる田舎暮らしになると、以上のように申し上げた条件や施設がほとんど揃っていないケースが多く、元の都会にUターンされる方も結構な割合でいらっしるようです。

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