空き巣や押し入りなどの犯罪に遭わないために、今すぐできること!
2023.04.16一戸建て「治安状況の指標である刑法犯認知件数が、20年ぶりに前年を上回った」との報道がありました。ほぼ全ての犯罪類型で増加に転じており、強い警戒が必要とのこと。
「強い警戒」って……、具体的にどうすればいいの??
まずは犯罪に遭わないために、できることをひとつひとつ積み重ねていくことで、不安を払拭しましょう。
今回は、住まいへの侵入を防ぐ最前線となる「玄関ドアの鍵」を中心に、〝今どきの〟防犯対策について考えます。
どんな時でも必ず施錠!
犯罪被害が多いのは、当然のことながら、無施錠の家です。
それなら、うちは大丈夫!出かける時はいつも鍵をかけているから。
ホントに?
コンビニエンスストアまでの近くの買い物や、ゴミ出しなどのちょっとした用事でも、その都度施錠していますか? 帰宅する家族がいる場合、鍵を開けて待っていることはありませんか?
無施錠のリスクは主に、留守宅に侵入されて金品が盗まれる空き巣被害。タイミングが悪ければ、帰宅した時に、犯人と鉢合わせになる可能性もあります。それもゾッとしますし、就寝時など在宅時に不審者に忍び込まれて、万が一の危機に遭遇する……などというケースも。
たとえ短時間でも家を空ける時や、家の中に誰かがいる時も「必ず戸締りをする」、これが防犯の大前提です。
空き巣被害を防ぐ3つの対策
きちんと施錠していても、犯罪被害に遭う恐れは、残念ながらあります。
そこで、玄関からの侵入を防ぐための「防犯対策」を確認しておきましょう。
1:玄関の見通しは良いか
庭木は定期的に刈り、塀は高さを加減するなど、玄関まわりに死角を作らないようにします。施錠のできる門扉の設置も、侵入するのに余分な時間がかかるため、抑制効果が期待できます。建物と塀の間に防犯用の砂利(踏むと音が鳴る砂利など)を敷くと、さらに防犯性を高めることができます。
2:錠前は2つ以上ついているか
見た目で鍵が2つ付いているという時点で、手間や時間がかかると想定できるため、侵入を避けやすくなります。鍵が1つしかかからない場合は、補助錠を設置しましょう。玄関からだけでなく、窓から侵入を図る犯人も少なくありません。窓からの侵入防止にも、既存の窓の鍵に加えて、もう1つ補助錠を取り付ける対策が有効です。補助錠は、ホームセンターや通販などで手軽に購入することができます。
3:鍵は不正解錠(鍵を使わずに侵入する手口) に強いタイプのものか
ピッキングに強い、構造が複雑で防犯性能の高い鍵への交換をおすすめします。ディンプルシリンダー錠や、「CPマーク」のついた鍵などが安心です。CPマークとは、警察庁公表の「防犯性能の高い建物部品の目録」に掲載された部品にのみ、使用が認められるマークです。
最新のキーロック事情
テクノロジーの進歩で、キーロック事情も様変わり。最近出てきたオートロックやスマートロックには、鍵穴がありません。そもそも鍵穴がないのですから、ピッキングに遭うことはありません。不正解錠の抑制が、大いに期待できます。
◆オートロック
玄関ドアの鍵を電子錠に交換し、オートロックにすれば、閉め忘れや不正解錠を防ぐことができます。カードキーやリモコンタイプ、暗証番号や生体認証(指紋など)といった、さまざまな種類があります。実際にどんな使い方なのかを確かめて、自分や家族にとって一番使いやすいものを選びましょう。最近は、ドアを交換せず後付けで設置できるタイプも増えており、かかる費用も数万円程度です。
◆スマートロック
鍵を使わず、スマートフォン・暗証番号入力・カードのいずれかを選んで使うことにより、玄関ドアの施錠・解錠ができるスマートロックを導入する、という方法もあります。既存の鍵に取り付けられて、設置価格が1万円台~2万円台と、リーズナブルなものが中心です。
在宅時の不法侵入を防ぐ
玄関を開けて対面すると、宅配業者やガス・電気などの点検を装った不審者などに押し入られる危険があります。
モニター付きのインターホンや防犯カメラを設置して、訪問者の顔や外の様子を家の中から確認したうえで、来訪者の対応をするかしないか決めるようにすると安心です。宅配物の受け取りも対面を避け、インターホンで対応して、玄関先か置き配ボックスに置いてもらい、時間をおいてから中に入れるようにしましょう。最近では、録画機能付き宅配ボックスなど、防犯性と利便性を高めた商品も開発されています。
犯罪に巻き込まれないためには、普段から知らない電話に注意することも大切です。「忙しいので、もう切りますね」と早めに切り上げる、留守番電話にメッセージを残してもらうなど、家庭の情報が外部に安易に漏れないように気をつけましょう。
最後に
不審者は「侵入を図るまで5分以上かかると判断すると、侵入を諦める可能性が高くなる」と言われています。玄関ドアの鍵の防犯性を高めれば、この「5分」をクリアすることができそうです。ただし、いくら高性能な鍵を導入しても、締め忘れてしまっては元も子もありません。外出時はもちろん、在宅時の押し入り防止のためにも、自分や家族が在宅している時でも、必ず玄関を施錠することを習慣にしましょう。

株式会社日住サービス

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