暮らし心地は「色」次第? 照明と壁の色を考える

2023.03.12マンション , 一戸建て
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暮らし

温白色の照明のリビングダイニング

居心地の良さや、部屋全体の雰囲気を決める要素の一つが、照明です。

照明の色合いは、生活リズムやその場にいる人の気分に少なからず影響を及ぼすことが分かっています。

同様に、部屋の中で大きな面積を占める壁の色も、暮らし心地を左右します。今回は、照明や壁における色の特徴や、その特徴に沿った使い分けについて考えます。

 

どうする? 住まいの照明

バイオリズム

室内の照明には大きく分けて、白い光と黄色い光があります。

白い光を日中の太陽光と例えるなら、黄色い光は日の出や日没の明るさと言えるでしょう。

光の色合いは、感じ方や集中力、バイオリズムに影響を及ぼすと言われています。例えば白い光は、機敏な行動を促し、時間を短く感じさせます。逆に、黄色い光は時間の経過を長く感じさせます。室内の温度が同じでも、白い光だと低く感じ、黄色い光だと暖かく感じるという実験結果も出ています。

このようなことから、場所や時間、シーンに適した照明を選べば、暮らしの質を上げることができるかもしれません。

 

白い光が良い場合

昼光色

白い光には、「昼白色」と「昼光色」があります。

昼白色は、日中の自然な太陽光に近い光色なので、照明に照らされる部屋と外での色の差があまり生まれません。調理をするキッチンやダイニング、メイクなどをする洗面台に適しています。

昼光色は、青みがかった色合いで、ブルーライトを多く含んでおり、人の脳を活性化させる効果を持っています。そのため、集中力を高めて作業する場所に使われることが多いようです。勉強部屋や読書をする場所、在宅ワークや子どものリビング学習の場にもおすすめです。

夜に昼間の太陽光に似た白い光を浴びると、人間の脳は、日中と錯覚してしまい、必要以上に活性化して、睡眠障害や体内時計の乱れにつながる危険性があります。白い光は、リラックスする場所である寝室などへの設置は、避けた方が良いかもしれません。

 

黄色い光が良い場合

電球色

黄色い光には、「電球色」と「温白色」があります。

電球色は、電球のような温かみのある光色で、落ち着いて過ごすことができます。夜のリビングや寝室など、くつろいでリラックスするための部屋に適しています。また、玄関の照明を電球色にすると、帰宅した安心感を得ることができると言われています。さらに、料理を美味しそうに見せる効果があるとも言われているので、ダイニングに採用するのも良いかもしれません。

温白色は、電球色ほどではないものの、人をリラックスさせる効果があります。落ち着きのある明るい光色で、穏やかで和やかな雰囲気を演出します。リビングなどの団らんの空間や、ダイニングなど、様々な場所に使うことができます。

ただし、黄色い光は、照明下の対象物の色合いを正しく見ることが難しいため、キッチンや洗面室などに採用されることは少ないようです。

 

色合いを切り替えて使える照明も

LED

料理をするキッチンを白い光に、リビングダイニングを黄色い光にした場合、同じ空間内で色が混同することになり、違和感が出てきてしまいます。できれば黄色い光で統一して、料理をする手元だけ白い光を照らすような照明を設けるなど、工夫すると良いでしょう。

調色機能の付いた照明を使うのも、一つの手段として考えられます。

照明の色合いが調整できるLEDライトを設置すれば、同じ場所でも、白い光と黄色い光を使い分けることができます。

子ども部屋なら、勉強する時は「昼光色」、就寝前には「電球色」に切り替えて使えば、生活リズムが乱される心配を少なくできるかもしれません。

 

どうする? 壁の色

壁クロス

照明の色合いと同様に、壁の色も気分や感情に影響します。

壁の色一つで、緊張を強いたり、逆にリラックスさせたりできる効果があるとされています。

例えば、白いクロスは、日差しを反射して明るく、清潔感があります。すっきりとしてスマートな印象ですが、輝くような真っ白な色は、人を緊張させてしまいます。家の中で緊張状態が続き、イライラして落ち着かなくなってしまう可能性があります。

穏やかでやさしい色合いのベージュは、リラックスしたい空間にはぴったりの色。長時間落ち着いて過ごしたい空間の基本となる色です。白にだいだい色が少し加わることで、白が持つ緊張感を和らげ柔らかい温もりを感じさせます。

青は気持ちを落ち着かせる、清潔感がある色です。水色に近づくほどストレスを緩和する効果もあります。涼しげで落ち着いた印象を与えるので、火を使うキッチンや寝室にぴったりです。

グリーンにはリラックス効果があり、肉体的な疲れも軽減してくれる色です。協調性の要素もあるので、家族が自然に集まるリビングにぴったりの色。お客さまにも寛いでいただける色です。

とはいえ壁の色を変えるには、クロスの張替えが必要になるため、手軽には変えられません。クロスの張替えが難しい場合は、その部屋のカーテンの色を適したものに変えてみる、というのはいかがでしょう。

 

最後に

家族笑顔

照明や壁の色を上手に選べば、勉強部屋は集中力が高まる空間に、リビングはリラックスして寛げる空間になります。色のチカラを借りて、暮らし心地と生産性を向上させてみませんか。

 

タグ : マンション 一戸建て 照明 壁紙
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